伊知地 宏
伊知地 宏(いちじ ひろし)は未踏クリエータ、および未踏PM。
元未踏PM
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▲伊知地が翻訳を担当した著書『数学を生み出す魔法のるつぼ―実験数学への招待(O’Reilly math series)』
未踏事業採択
経歴
1978年4月~1982年3月(卒業)
専攻は整数論
1982年4月~1984年3月(修了)
1984年4月~2000年12月
名称が変わりながらも、入社以来一貫して研究部門に在籍
2001年4月(設立)~2018年2月 時点
個人事業主の屋号
千葉大学、東京工業大学、東京大学、早稲田大学などで非常勤講師を務める
人物
幼少期から百科事典を好んで読んでおり、小学生の頃には星やブラックホールの仕組み、素粒子に興味があった。数学の研究をすると決めたのは14歳の時で、数学上の一定の条件や規則のもと、目に見えないものを解明するという世界に一気にのめり込み、「物理より数学が好き」と気づいたという
大学受験は、14歳の志のまま、理学部数学科のある大学を選んだ
コンピュータとの出会いは大学1年生の時
プログラミングを始めたきっかけは、数学、特に整数論と代数の実験計算の際に用いたこと
富士ゼロックス株式会社への入社は、「数学の研究を行えること」「数学の研究に有用そうな『プログラミング言語の開発』が行われており、それに携われること」が理由だった
富士ゼロックス株式会社退社後、無所属かつ個人名のみでは学会など公の場に出にくいと感じ、あくまで個人事業主の屋号ではあるものの所属を「ラムダ数学教育研究所」としている
趣味・関心事は楕円方程式、超楕円方程式の整数論的性質、整数同士の関係、プログラムの数学(化)
関係するプロダクト・サービス
統合印刷編集システム「ICPS(Integrated Composition and Printing System)」 富士ゼロックス株式会社 1986年頃
日本最初のデスクトップパブリッシングシステム。Mesa言語にて実装された
伊知地は、組版アルゴリズム、一部の実装を担当
プログラム変換ソフトウェア「ip2ps」 富士ゼロックス株式会社 1992年
ページ記述言語 Interpress を Postscript でエミュレーションするもの。伊知地による両プログラミング言語の同値性の研究に基づいて、当時の伊知地の部下である窪寺 隆行、森田 雅夫が設計・Postscriptでの実装を行った
複合複写機のベースシステム 富士ゼロックス株式会社 1992年
伊知地のアイデアを元に、当時の伊知地の部下である堀 素史、森田 雅夫らが設計・C言語での実装を行った
トレースによるプログラミング 富士ゼロックス株式会社 1995年
実行トレースを例としてプログラムを帰納するシステム。例によるプログラミングおよびプログラムの一般化の一種
伊知地が理論構築を行い、当時の伊知地の部下である佐口 泰之が設計・Prologでの実装を行った
メイルの関係付け 2001年~2003年
メイルのヘッダーと本文の情報からメイルの関係を推論し、要約を作成するシステム
共同開発者である倉部 淳が設計・Javaでの実装を行った 当ページ内の項目 未踏事業採択 に別記あり
出版
『プライムナンバーズ ―魅惑的で楽しい素数の事典 (O’Reilly math series) 』(オライリージャパン) 監訳 2008-10-25
『数学を生み出す魔法のるつぼ ―実験数学への招待 (O’Reilly math series)』(オライリージャパン) 翻訳 2009-12-28
『エレガントな問題解決 ―柔軟な発想を引き出すセンスと技』(オライリージャパン) 翻訳 2010-12-27
『The Art of Computer Programming Volume 3 Sorting and Searching Second Edition 日本語版』(KADOKAWA) 翻訳 2015-10-30
講演
外部リンク